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日本人が持つ韓国のハングル専用表記に関する誤解とその原因
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日本語論理論述レポート

 

 

 

 

 

日本人が持つ韓国のハングル専用表記に

関する誤解とその原因

 

 

- 韓国社会文化や韓国語を知らない一般人を中心として -

 

 

 

2018

 

 

 

韓国外国語大学校

 

序論

 

現代の日本語では三つの文字システムが使用されている。平仮名、片仮名、そして漢字。それ以外にもローマ字などの他の文字が使われることもあるが、普段の文字生活の中には、主にこの三つが挙げられるのである。ここで今回のレポートで注目したい部分は漢字である。同じ漢字文化圏である日本と韓国[1]だが、現代での漢字の使用には違いがある。日本は漢字を現在も使用しているおり、韓国は昔、漢字ハングル混じりであったが、現在では一般的にハングルだけで表記される[2]。ここで問題となるのは、漢字に慣れている日本人が持つ韓国語、特にハングル専用表記への誤解である。このような誤解は漢字が書けない韓国人を無視する大きな要因となり得る。[3]以上のような問題意識から、本レポートを作成した。まずは、韓国や韓国語に関する知識が少ない一般的な日本人が持つハングル、もしくはハングル専用表記を巡る誤解に焦点を当て、間違った主張の原因とその問題点について論じたい。

 

 

 

主題語:ハングル専用表記、ハングル、韓国語、朝鮮語、漢字

目次

 

序論 ···································································································  

  

I ハングル専用表記への誤解 ···················································· 1

1. 同音異義語

2. 語彙力の低下

3. 可読性の低下

4.伝統の喪失

 

II 誤解の原因 ················································································  4

1.   嫌韓

2.   韓国社会文化と韓国語への無知

3. 漢字優越主義

 

III 結論 ····························································································  6

1. 漢字の限界

2. 漢字優越主義への警戒

  

参考文献 ·························································································  7

 

 

I ハングル専用表記への誤解

 

1. 同音異義語

日本人が主張するハングル専用表記の問題点の中で一番多く例にあげられるのは同音異義語の問題だ。これはハングルだけで表記すると漢字で意味を区別していたものが区別できなくなり意思疎通に問題が発生するということである。これに該当する例を三つのパターンに分けて見る。

まずは、日本語では同音異義語だが韓国では同音異義語でないパターンだ。嫌韓書籍である「嫌韓流」で取り上げられた例を見てみよう。「壮観、創刊、送還、総監、相関…」[4]以上の漢字は日本ではいずれも「そうかん」と発音する。しかし、韓国語ではそれぞれ「jang-gwan (장관)chang-gan (창간)song-hwan (송환)chong-gam (총감)sang-gwan (상관)ちがう発音で読んでいるので同音異義語ではない。[5]

二つ目は、韓国で使う頻度が違う単語である。日本と韓国は同じ漢字文化圏であるが、ひとつの単語を表す漢字語が違う場合がある。たとえば、日本では学校を移ることを「転校」と呼ぶが、韓国では「転学 (전학)」と表現する。無論、辞書には転校と転学、両方が表記されている。しかし、日常での言語生活においては日本では「転校」、韓国では「転学 (전학)」圧倒的に多く使われるのである。日本側は「放火」と「防火」が韓国では「bang-hwa (방화)」なので、区別ができないと言う主張が見られる。しかし、現代の韓国では圧倒的に「放火」の意味の「bang-hwa (방화)」がより頻繁に使用なる、防火においては「防火」と言う表現よりは「火災予防 (화재예방)」のほうが一般的である。[6]

最後は韓国でよく使われる同音異義語があっても、それは文脈で判断ができるのである。韓国語の「sa-jeon사전)」は「事前」と「辞典」の意味を持っているが、これらは文脈ではっきり区別することが可能である。「사전 持ってきて。」を見て誰がこれを「辞典」でなく「事前」だと思うだろうか。逆に「사전的に準備しておきました。」の「사전」は明らかに「事前」である。同音異義語は韓国語だけで発生するものでなく、全世界の表音文字を使用している言語なら当然のことである。日本語も文字では表記が違うが、会話の時は音声的に同じく発音するので同音異義語を持ってると言える。もし、日本側の認識道理に同音異義語による問題が深刻なものならば日本語も文字を使わず、声を出して会話するときは同じく問題が発生すべきである。

また、文字システム的な面においては日本語は50音の中で同じ発音が沢山作られる。しかし、韓国語はもっと様々な発音があるので、上のように「そうかん」の「そう」と「かん」のように別々の文字で表現できる。これが同音異義語の数が日本語に比べて少ないわけである。

 

2. 語彙力の低下

確かに、韓国語は漢字語が多いので漢字を分かると語彙力を向上させられる。しかし、漢字が分からないからといって専門用語や漢字語の理解が足りて無いことではない。言語においては漢字の意味を知らなくてもその単語の意味を知っているだけで問題なく使えるのである。むしろ、次々と分からない漢字が出てきて読めないよりは遥かにましであろう。それに、韓国の漢字は音読みだけなので、ハングルで書かれた単語を見てどんな単語なのかと悩むことは少ない。これに先ほど述べた文脈を加えると意味が分からないということは殆どないと言えるだろう。

 

 

3. 可読性の問題

日本人がよく誤解するのは韓国語をハングルだけで書くことを日本語を平仮名だけで書くことと同一だと思うことである。しかし、仮名文字とハングルはシステム的に異なる。仮名文字は一文字が一音を表す。しかし、ハングルは母音と子音が合体して一つの音を作り出す。それに表音文字でありながら、表意文字的特徴も持っている。それは、「not」を「」、「」、「」など同じ発音なのに違う表記で表す場合を見ればはっきりする。これによって漢字を使わなくてもどんな意味なのか十分に理解できるのである。また、「わかち書き」システムによって句との区別も明確である。

また、日本語は漢字を平仮名に変えると非常に長くなってしまい、「わかち書き」システムでもないので、「ぎなた読み」をしてしまう可能性が高い。しかし、韓国語は漢字をハングルに表記しても文字数に変わりはない。例えば、「韓国国会議事堂駅」を平仮名表記すると「かんこくこっかいぎじどうえき」になり、14文字になるが、ハングルで書くと「한국국회의사당역」となり、原文と同じ8文字である。微妙な違いだと感じるかも知れないが、文が長くなるとかなり差が出る。ハングル表記に文字的増加がないと、すぐ読める、即ち可読性のよいハングル表記の方が便利なのである。

これについてはすでに1970年代から研究が行われ、その結果が出ている。ハングル漢字混じり文よりハングル専用文がより良い可読性を示している。[7]1970年代で行われた実験なので、その当時は殆どの人が漢字を読める時代だったのにもかかわらず、ハングルのほうが可読性に置いて有利であると判明したのだ。

 

図1. 一分の間に読んだ平均行数【左からハングル漢字混じり(以下混じり)わかち書き、混じり、ハングルわかち書き、ハングル】

図1. 一分の間に読んだ平均行数【左からハングル漢字混じり(以下混じり)わかち書き、混じり、ハングルわかち書き、ハングル】

図2. 読解率【隣と順番同じ】

図2. 読解率【隣と順番同じ】

 

4. 伝統の喪失

ハングル専用表記の登場によって漢字で書かれた史料や漢字文化圏の知識に疎いというのは 間違いでは無い。しかし、これについては漢字を利用し始めることで生まれるデメリットが多いことを主張したい。昔の史料や日中の資料を読むために全国民が漢字を学ぶ必要はない。ただ、職業や研究でそのような必要がある人だけ漢字を勉強すればいいのである。それに、常に漢字を勉強した学者たちが、このような資料をハングル表記に変える作業を行っているので、ハングルだけで史料や漢字文化圏の知識に触れられる。情報の重要性を強調したいのであれば、むしろ英語に専念したほうが良いはずだ。

 

II 誤解の原因

 

1. 嫌韓

日本では「嫌韓」と呼ばれる韓国を睨む集団が存在する。あらゆる手段で韓国を悪く言うのである。特に、そういった人たちはネットで集まり、間違った情報を拡散させる。これらは一般の人にも伝わることで、悪いイメージを定着させる。本レポートの資料収集のため 検察した結果、意図的に悪意を持って嫌韓活動をするサイトに間違った事実が掲載されていることが多かったことが分かった。

そして、呉善花(韓国名:オ・ソンファ)などの嫌韓人物が執筆した「『漢字廃止』で韓国に何が起きたか」などの本を通して拡散しつつある。これは嫌韓サイトから一般のウェブサイトまで広く拡散して引用されている。

嫌韓は韓国を見下すことにしか目標がないので表音文字を使う英語の同音異義語や同じく昔は漢字文化圏で漢字を使用していたが、現在は使用していないベトナム語に関しては何も言わないのである。正に、韓国だけを狙うような動きを見せている。

 

2. 韓国社会文化と韓国語への無知

このような日本人の誤解は韓国語に知識のある人は 間違いに気づくことができる。しかし、知識のない人々は間違った内容を見てそのまま信じてしまうのである。これに加えて、嫌韓や韓国への嫌悪感、日本人としての自文化優越主義などにより異文化への無知や卑下に繋がるのである。

 

3. 漢字優越主義

一般的な日本人であれば母国語で使われる文字システムにすっかり慣れてしまい特に不便を感じることはない。そこで、母国語が便利だと思い、これを基準に他の言語を判断してしまう。日本人は漢字で意味を把握するのに慣れている。その故に、漢字でなくハングルを使っている韓国を理解できないのことで、漢字を使えない韓国語を見下すことになるのである。このような優越主義は韓国でもハングル優越主義やハングル万能説として存在している。

 

 

III 結論

 

1. 漢字の限界

漢字は表意文字ゆえ、単語の漢字さえ分かれば単語の意味をある程度推測できる。しかし、問題はその数と複雑さである。漢字はその漢字を知っていると、意味を推測できるという長所があるが、その一方で、その漢字を知らないと意味はもちろん、読むことさえできない。日本語は音読みと訓読みで分かれるうえに、その中でも様々な読み方を持ってるので、さらに問題となる。また、その数の多さゆえ文字教育に投資すべき時間が長くなる。韓国では小学12年生で終わる文字教育を日本のように中学生まで続けるのは言語活動への制約に過ぎない。文字教育が早く終わると、国語教育や新聞予備やインターネット、SNSなどの言語活動を自由にできるのである。

それに、画数が多いので書くのに比較的 時間がかかる。また、パソコンで書くには独自の変換プログラムを必要とする。現代の中国と日本が使用するキーボードが例に挙げられる。

総合的に考えると、わざわざ使わなくても充分意味が通じるハングルシステムに漢字を追加するのは経済的でないのは上に、かえって不便になるだけであろう。

                                 

2. 漢字優越主義への警戒

このような一般的な日本人が持つ漢字のイメージでは漢字は優秀で自慢できるものだということである。韓国人もハングルに関して優越感を抱くことが多くあるが、最近はそれを警戒する動きが強い。しかし、日本ではそのような動きはまだ見えないうえに、まだなくハングルによって韓国の教育制度は崩壊したと言い続けているのである。ウィキペディアも韓国語版ではハングル万能説が載せられているが日本語版では漢字優越主義はのせられておらず、むしろ 韓国語版の方に載せられている。

 

 

参考文献

 

山野車輪「マンガ嫌韓流」晋遊舎、2005

「国語基本法(2013.3.23、法律第11690号)第14条公文書の作成」

李善英「韓における漢字止政策」『立命館究 302』立命館大2017

김해옥. “읽기 硏究 : 한글專用 漢字混用.” 이화여자대학교 대학원, 1971.

宮城幸枝と他4人「日本人と日本語学習者の漢字表記語・ひらがな表記語の意味認識に関する実感と考察」『東海道大学留学生教育センター』1994

李潤玉「韓国語の漢字表記と日本語の漢字表記の対照・比較」『文学・芸術・文化第25券第一号』2013

文化庁「平成21年『国語に関する世論調査』の結果について」2009

김영환. “‘한글 전용 역사적 이해가 필요하다

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/because/742162.html21” 2016

한국어를 이해하기 위해 한자를 배워야 하는가?”

http://topa.co.kr/archives/198” 2015

呉善花 「韓国人40%が本読まず25%大学生が『大韓民国』を漢字で書けない」

https://www.news-postseven.com/archives/20130618_193079.html SAPIO20137月号

「漢字を捨てた韓国」『http://www.geocities.jp/kiteretsuchop/ronbun/kanji.html

「ハングル専用の弊害:『漢字を廃止した韓国』で知的荒廃が起こっている」

http://nettaro-note.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-59b0.html

「近代化を自ら放棄。反日の韓国が「漢字追放」で失ったもの」

http://news.livedoor.com/article/detail/13559494/ 2017

「韓国は『漢字廃止』を後悔している! だが復活は『天に昇るより難しい』=中国」

http://news.searchina.net/id/1652429?page=1 2018

「韓国でどれほど『漢字の有用性』を述べても無視される理由」

http://blog.livedoor.jp/rakukan/archives/5049820.html2016

「韓国語に対する誤解?」

http://hotel-dolphin.hatenablog.jp/entry/2016/10/04/211004

「韓国で漢字を廃止したら何が起こったか。言葉の意味が分からない事や抽象度の高い漢字語の概念語を知らないため、外国語の専門書などもほとんど理解できない状態に。」

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=313263&g=1312082016

「ハングル専用化の末路」『http://fetia.blog34.fc2.com/blog-entry-837.html2010

「漢字を知らない若者、同音異義語の混乱が深刻:韓国の話だが今なお漢字を使わない北朝鮮の実情はどうなんだろう」『http://www.asyura2.com/12/asia14/msg/711.html2014

905号 ハングルという幼稚な文字でバカになった鮮人」

http://akkeychan.at.webry.info/201605/article_5.html2016

「韓国の漢字教育が「失敗」した理由:韓国語での意思疎通が不可能になりつつある」

http://chourakunosaka.blogspot.com/2013/06/blog-post_7993.html2013

「愚民のためのハングル」『http://fetia.blog34.fc2.com/blog-entry-441.html2007

「ハングル専用者の思考方法」『http://fetia.blog34.fc2.com/blog-entry-668.html

yasuoka「韓国語における防火と放火」『https://srad.jp/~yasuoka/journal/611160/』スラド、2017

takeda25 「韓国の漢字」『http://d.hatena.ne.jp/takeda25/20130617/13714796202013

「韓国人『ハングルの問題点は同音異義語ではありません。専門用語です』」

http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/45320772.html2015

「韓国人『漢字がないハングル、なぜ韓国人は同音異義語を問題としないのかについて説明します』」『http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/45284360.html2015

「韓国人『先日ハングルに関するメールを送った韓国人です。ハングルについてもう少し言わせて下さい』」『http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/45308272.html2015

http://deepredpigment.myartsonline.com/kfui004_95.html

「同音異義語への異議」『http://www.sf.airnet.ne.jp/ts/language/homophone.html



[1] 国立国語研究所の「韓国語の語彙の分類と個別漢字の使用度」の調査によると、「漢字語」の割合は66.318%、「固有語」の割合は26.121%、「外来語」の割合は4.0198%という結果が出されている。

李善英「韓国における漢字廃止政策」『立命館国際研究 302』立命館大学、2017年、118頁参照

[2] 2005年までは「ハングル専用に関する法律(以下ハングル専用法)」により法律で決められていたが、以後ハングル専用法が「国語基本法」に吸収されることにより公文書への表記についてハングル専用のもとに必要な場合は漢字や外国文字の併記を許可するとされている。

公文書以外の民間の文字使用に関しては特に法律で決められてないが、一般的にハングル専用表記をもとに、意味的に混乱が予想される場合だけ漢字併記をしている。

「国語基本法(2013.3.23、法律第11690号)第14条公文書の作成」参照

[3] 呉善花 「韓国人40%が本読まず25%大学生が『大韓民国』を漢字で書けない」 『https://www.news-postseven.com/archives/20130618_193079.html SAPIO20137月号

[4] 山野車輪「マンガ嫌韓流」晋遊舎、2005年、166頁参照

[5] takeda25 「韓国の漢字」『http://d.hatena.ne.jp/takeda25/20130617/13714796202013

[6] yasuoka「韓国語における防火と放火」『https://srad.jp/~yasuoka/journal/611160/』スラド、2017

[7] 김해옥, “읽기 硏究 : 한글專用 漢字混用.” (이화여자대학교 대학원, 1971).  PP.32-39参照

 

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